■遺伝子組換え食品 モリ・ダイニング・サプライ編
遺伝子組換え食品の表示
食品としての安全性が確認された遺伝子組換え食品について、JAS法及び食品衛生
法による表示制度が平成13年4月1日よりスタートしました。
遺伝子組換え食品は、安全性が確認された農産物及びこれらを主な原料とする加工
食品のうち、下記に示した食品について、「遺伝子組換え食品」である場合には、その
旨を表示することが義務づけられています。以下はその表示制度の主なポイントです。
遺伝子組換え表示の対象となる農産物及びその加工食品
義務表示の対象となる食品
【農産物6作物】
大豆(枝豆、大豆モヤシを含む)、とうもろこし、
ばれいしょ、なたね、綿実、アルファルファ。
(注)「てんさい」は表示義務のない加工品の形でしか輸入されないので、対象
農産物から除外されている。
【加工食品 31食品群】
●大豆関連
1.豆腐・油揚げ類 2.凍豆腐、おから及びゆば 3.納豆 4.豆乳類 5.みそ
6.大豆煮豆 7.大豆缶詰及び大豆瓶詰 8.きな粉 9.大豆いり豆
10.1から9を主な原材料とするもの 11.大豆(調理用)を主な原材料とするもの
12.大豆粉を主な原材料とするもの 13.大豆たん白を主な原材料とするするもの
●枝豆関連 ●大豆もやし関連
14.枝豆を主な原材料とするもの 15.大豆やもやしを主な原材料とするもの
●とうもろこし関連
16.コーンスナック菓子 17.コーンスターチ 18.ポップコーン 19.冷凍とうもろこし
20.とうもろこし缶詰及びとうもろこし瓶詰
21.コーンフラワーを主な原材料とするもの
22.コーングリッツを主な原材料とするするもの(コーンフレークを除く)
23.とうもろこし(調理用)を主な原材料とするもの
24.16から20を主な原材料とするもの
●ばれいしょ関連
25.冷凍ばれいしょ 26.乾燥ばれいしょ 27.ばれいしょでん粉
28.ポテトスナック菓子 29.25から28を主な原材料とするもの
30.ばれいしょ(調理用)を主な原材料とするもの 31.
※加工食品については、その主な原材料(全原材料に占める重量の割合が上位3位
までのもので、かつ原材料に占める重量の割合が5%以上のもの)について
表示が義務つけられています。
【表示制度】
■従来のものと組成、栄養価等が同等のもの
(除草剤の影響を受けないようにした大豆、害虫に強いとうもろこしなど)
1)農産物及びこれを原材料とする加工食品であって、加工後も組み換えられた
DNAまたはこれによって生じたタンパク質が残存するもの
(上記に掲げる5作物及び30食品群)
ア.遺伝子組換え農産物を原材料
とする場合 ⇒「大豆(遺伝子組換え)等」 ⇒義務表示
イ.遺伝子組換えされた農産物と
遺伝子組換えされていない
農産物が混合した状態で
原材料とする場合 ⇒「大豆(遺伝子組換え不分別)等」⇒義務表示
ウ.遺伝子組換えされていない
農産物を原材料とする場合 ⇒「大豆(遺伝子組換えでない)等」⇒任意表示
2)組み換えられたDNA及びこれによって生じたタンパク質が、加工後に
残存しない加工食品
(大豆油、しょうゆ、コーン油、異性化液糖等)
⇒「大豆(遺伝子組換え不分別)等」⇒任意表示
⇒「大豆(遺伝子組換えでない)等」⇒任意表示
■従来のものと組成、栄養価等が著しく異なるもの(高オレイン酸大豆)
⇒「大豆(高オレイン酸遺伝子組換え)等」⇒義務表示
*もっと詳しく知りたい方へ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
厚生労働省の「遺伝子組換え食品ホームページ」
http://www.mhlw.go.jp/topics/idenshi
*疑問の思うことがあったらお問い合わせください。
厚生労働省医薬食品局食品安全部
電話03-5253-1111(代)
※安全性審査の手続きのことなら・・・・新開発食品保健対策室
※表示のことなら・・・・・・・・・・・・・・・・・基準審査課調査表示係
※輸入時の検査のことなら・・・・・・・・・・輸入食品安全対策室
*食品科学広報センター/ほんとはどうなの?遺伝子組換え食品
http://www.fsic.co.jp/bio
【遺伝子組換え食品】
1)遺伝子組換えとは、どんなものですか?
●遺伝子組換えとは?
遺伝子は、生き物すべての細胞の中にはいっています。
生物から有用な性質を持つ遺伝子を取り出し、植物等に組み込むことを遺伝子組換え
といいます。遺伝子は体内で分解・消化されるため、私たちの体の中に摂取した食品
の遺伝子情報が受け継がれることはありません。
●従来の品種改良とどこが違うの?
遺伝子組換え技術では、目的とする性質を効率よく短期間に改良できる点、組み込む
有用な遺伝子が種を超えた色々な生物から得られる点が違います。例えば、病気に強
い遺伝子を組み込むことで、病気に強いトマトができます。
※全部を組み換えるのではなく、目的の遺伝子だけを入れていますから
早くて効率的にできます。
※遺伝子とは生物の形や特徴を決めているもので、親から子と受け継がれていきま
す。あらゆる生物が遺伝子を持っており、植物の花の色や形を決めているのも、
遺伝子の働きによるものです。
2)遺伝子組換え食品には、どんなものがあるの?
●我が国において安全性が確認され、販売・流通が認められているのは7作物です。
大豆、とうもろこし、じゃがいも、なたね、わた、てんさい、アルファルファ。
●どこで作られていますか?
国別トップ5:1位米国4,980万ha(55%)、2位アルゼンチン1,710万ha(19%)
3位ブラジル940万ha(10%)、4位カナダ580万ha(6%)、5位中国330万ha(4%)
作物別トップ4:1位大豆5,440万ha(60%)、2位とうもろこし2,120万ha(24%)
3位わた980万ha(11%)、4位なたね460万ha(5%)
※出典:国際アグリバイオ技術事業団(ISAAA)調べ/2005年
※遺伝子組換え作物の作付面積は、21ヶ国9,000万ha(日本耕地面積の10倍)
※EUは2004年、5年ぶりに遺伝子組換え作物の栽培が解禁される。
※現在のところ、国内では遺伝子組換え作物は商業的に栽培されていません。
●どんなものに使われていますか?
輸入とうもろこし:飼料用/、スターチ用/異性化液糖、水飴など、製紙、ダンボール
グリッツ用/グリッツ(※)、フレーク、菓子など、その他/
※グリッツとは、粉砕して皮と胚芽を取り除いたもの(胚乳)
輸入大豆:製油用/大豆油、脂肪大豆<食品原料(タンパク質)、飼料>、
食品用/豆腐・油揚、納豆、みそ・しょう油、その他、飼料用/、その他/
輸入なたね:製油用/なたね油
輸入わた:製油用/綿実油
※輸入とうもろこしの多くは主に加工用に、大豆・なたねも油を絞る品種が主流。
3)我が国では、どのような安全性のチェックをしてるか?
■安全性チェックの仕組み
●市場に出ているものは食品としての安全性が確認されたものです。
(食べても大丈夫です)
●安全性は最近の科学的な根拠をもとに判断されています。
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